
6シーズン目を迎えるリーグワンが暗礁に乗り上げています。開幕が3カ月後に迫る9月9日、リーグ戦の日程が発表されました。ところがディビジョン1(D1)108試合中39試合の会場が未定(都道府県のみの表記も含む)、その内の12試合が開催日未確定でした。肩透かしをくらったファンも多かったのではないでしょうか。
東海林一専務理事は、当初の予定より、1カ月以上も発表が遅れた理由を「スタジアムの確保が昨年等に比べて遅れたことと、その後の調整に少し時間がかかったことが要因」と説明し、陳謝しました。
観戦に行くファンにとって、予定を立てるには早く日程が決まるに越したことはありません。各チームにとっても、チケット販売、ホストゲームの運営準備など収支に関わることですから、死活問題と言えます。
今回、リーグワンのスタジアム確保が遅れた理由のひとつとして、Jリーグのシーズン移行(春秋制から秋春制)が挙げられます。Jリーグは7月上旬に年内のリーグ戦のキックオフ時刻、開催スタジアムを発表しました。
しかし、Jリーグの春秋制から秋春制への移行は、3年前から決まっていたことです。その点を踏まえれば、後手に回っている印象は否めません。
東海林専務理事は「そういう影響もあり、スタジアムが最終的に確定したのが、例年より遅くなったという点はあった。引き続き各チームがいろいろな努力をしるが、必要な個数に対して余裕がない」と説明しました。
現在、D1のチームが確保する国内のラグビー専用スタジアムは、埼玉パナソニックワイルドナイツの熊谷ラグビー場、トヨタヴェルブリッツのパロマ瑞穂ラグビー場のみ。他チームは、サッカーなど他競技がメインで使用する会場をホストスタジアムに設定しているため、会場の確保は容易ではありません。
リーグ発足前、新リーグ法人準備室の谷口真由美室長は「ホスト&ビジターというのが今回の新リーグの一丁目一番目の施策だと考えている」と語っていました。残念ながら、その課題は、いまだに解決されていません。
東海林専務理事は「今後については、全チームが各2試合を対戦する完全なホスト&ビジター方式が望ましいというふうに考えている。試合数、チーム数を含めた大会フォーマットについては、引き続き、検討を進めていく」と語りました。
リーグワンは2024年、28-29シーズンからのホストスタジアム利用について、<ライセンスにより固定化を定着する>としています。求める試合実施割合は50%以上です。
チーム別で見ると、静岡ブルーレヴズが100%。今季から三重県鈴鹿市から栃木県宇都宮市にホストエリアを移転した栃木ホンダヒートは、9試合中8試合ですから約88.9%です。
一方で、リコーブラックラムズ東京は22.2%、東芝ブレイブルーパス東京、東京サントリーサンゴアスは11.1%、浦安D-Rocksは0%。
ちなみにリーグワンのホストエリアは、条件付きで複数の市町村を指定することができます。 <①対象となる市区町村が互いに隣接していること。②対象となるすべての自治体および都道府県協会から全面的な支援が得られること。③都道府県を対象として設定する場合は、複数の都道府県に及ばないこと>(リーグワン規約)
そのため、ホストエリアが2つの都道府県にまたがるチームも存在します。また②の条件を満たし、ホストエリアと隣接しない特定の市区町村をセカンダリーホストエリアに設定することもできます。
そもそも本拠地の複数制は、ホーム&アウェイを基本とする欧州発祥の競技においては、極めて異例です。苦肉の策と言えばそれまでですが、根本から見直す必要があるのかもしれません。
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