
海の向こうから、うれしいニュースが飛び込んできました。さる4月5日、オーストラリア遠征中のU23日本代表は、ニューサウスウェールズ州コフスコーストでオーストラリアンバーバリアンズと対戦し、43対31で勝利を収めました。この試合の指揮を執ったフル代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)は「2027年のワールドカップに向けて、これは重要な意味を持ちます」と手応えを口にしました。
U23日本代表は、2月上旬から3月下旬にかけて複数回、合宿を行った若手育成プロジェクト「JAPAN TALENT SQUADプログラム」(JTSプログラム)のメンバーから選出されています。
対するオーストラリアンバーバリアンズは「地域代表選手、クラブチームの選手、スーパーラグビーのアカデミー所属選手で構成」(エディーHC)された混成チーム。日本協会のHPでは<公式サイトの説明では、「スーパーラグビーの候補選手、7人制代表のスター、海外チームでプレーするオーストラリア人選手、地元のトップ選手の混成チーム」>と紹介されています。
試合を振り返りましょう。14分、U23日本代表は右サイドから左に展開し、最後はウイングの白井瑛人選手(明治大学2年)がトライエリア(インゴール)左に飛び込みました。以降もスピーディーなアタックからトライを次々に重ね、31対7とリードして前半を終えました。
後半に入っても2分に白井選手、8分にはウイングの田中健想(早稲田大学2年)がトライをあげ、43対7とリードを広げます。
しかし、後半の半分を経過してからオーストラリアンバーバリアンズの反撃を食らい、最大36点あったリードは12点差にまで縮まりました。結局43対31でノーサイド。敵地での完勝は、若い選手たちにとって大きな自信となったはずです。
殊勲の選手たちの声を紹介しましょう。
「2カ月やってきた“ゴールドエフォート”を常に出し続けることを意識して臨みました。(ボール動かしてトライを量産できた要因は)ボールキック、タックル、キャリーと全ての場面で、“ゴールドエフォート”を意識していたから、みんなが自然とうまくいったのかなと思います」(フッカー清水健神主将=早稲田大学3年)
ゴールドエフォートとは、直訳すれば「金への努力」。チームへの惜しみないハードワークを指します。この概念はフル代表のみならず、それぞれの年代別代表でも、エディーイズムの根幹として尊重されています。
完勝したとはいえ、課題も残りました。後半20分までは43対7と相手を圧倒しながら、残りの20分間で4トライを喫しました。
「60分までは高い集中力と遂行力を見せられましたが、残り20分でそのクオリティーが落ちてしまうのが現状の課題」(清水選手)
「“超速ラグビー”をやってみて『きつい』の一言です。たくさん走らないといけないですし、サインプレーとかの遂行力を疲れてきた中でも出さないといけません。最初の方は遂行力がありますが、疲れてきた中での遂行力が課題だと思います」(白井選手)
勢いに乗るU23代表は11日、コフスコーストでU20オーストラリア代表と対戦します。「U20のランキングではオーストラリアは6位、日本は15位です。今回U23日本代表の平均年齢は、実質的には約21歳です。両チームの年齢構成は非常に似ている。(この試合で)自分たちの現在地が分かる」とエディーHC。勝ち負けはもとより、残り20分の戦い方にも注目です。
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