リーグワン1部第10節(3月4日)、埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉WK)とクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ)の無敗同士の大一番は、埼玉WKが30対15で勝利しました。これにより埼玉WKは開幕からの連勝を10に伸ばしました。
第9節終了時点で埼玉WKは9戦全勝(勝ち点40)の首位。失点数109はリーグ最少で、1試合平均12.1失点と堅守が光ります。プロップ稲垣啓太選手、フッカー坂手淳史選手ら日本代表勢に加え、ロックのルード・デヤハー選手、センターのダミアン・デアレンデ選手の南アフリカ代表コンビ、オーストラリア代表ウイングのマリカ・コロインベテ選手らワールドクラスの実力者を揃えています。
その埼玉WKを勝ち点差2で追っていた2位のS東京ベイは8勝1分け。こちらは南アフリカ代表フッカーのマルコム・マークス選手、オーストラリア代表スタンドオフのバーナード・フォーリー選手らを擁し、トライ(51)と得点(390)はリーグナンバーワンを記録していました。
先制したのは埼玉WK。前半13分にスタンドオフ山沢拓也選手がPGを決めました。さらに25分には、鋭いステップで抜け出すと、インゴール右に飛び込みました。コンバージョンキックも決めて10対3に。
一方のS東京ベイも強力なFW陣を中心に、埼玉WKに圧力をかけます。たまらず埼玉WKは反則を重ね、S東京ベイは3本のPGで12対10と逆転に成功し、前半を終えました。
しかし、ホームの埼玉WKにとって2点くらいのビハインドはどうってことありません。後半10分、山沢選手のトライとゴールで17対12と再逆転。山沢選手は28分にドロップゴール(DG)を決めた時点で、トライ、PG、DG、Gと4種類すべての得点パターンをあげる“フルハウス”を達成しました。30対15でノーサイド。このゲーム、計25得点をあげた山沢選手はプレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)に選ばれました。
試合後のロビー・ディーンズ監督は、山沢選手を称えた後で「チームがヤマを輝かせた」と語りました。特筆すべきは粘り強いディフェンスです。S東京ベイのキャプテン立川理道選手は「最後までしぶとくディフェンスされた」と言葉少なに語りました。
センターのディラン・ライリー選手が好タックルを見せたのは後半7分です。自陣右サイドをフランカー末永健雄選手に狙われましたが、低く鋭いタックルを見舞いました。23分にはフランカーのトゥパフィナウ選手にインゴール左に飛び込まれたものの、フランカー福井翔大がグラウンディングを阻止しました。さらに後半36分にはライリー選手が抜け出したセンターのハラトア・ヴァイレア選手に後ろから追いつき、ピンチを凌ぎました。
身を挺したプレーの数々をキャプテン坂手選手は「このチームの価値はディフェンスで見えると思っている。ゲインラインを切られることがあってもプライドを見せることができた」と総括しました。
初年度のリーグワンを埼玉WKは実質無敗(不戦敗2)で制しました。不戦敗(0対21扱い)による失点数を除き、1試合平均18.3失点。これはリーグ最少でした。クロスゲームになっても負けない理由がここにあります。今季も“無敗”のままゴールインするのでしょうか。
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