
リーグワンは13日、2026-27シーズンからの選手登録区分を変更し、従来のカテゴリーAをA-1とA-2に再編することを発表しました。この再編により、今季カテゴリーA扱いだった外国出身選手の多くが登録・出場制限のあるカテゴリーA-2への移行を余儀なくされます。日本出身選手の出場機会が増える一方で、リーグのレベル低下を懸念する声も上がっています。
まず現行のカテゴリーをおさらいしましょう。選手登録区分はA、B、Cの3段階に分かれています。Aが日本代表実績または資格あり(※代表資格は60カ月以上、日本協会への継続登録した者だが、リーグワンでは48カ月以上)の選手、Bが日本代表資格獲得見込みの選手、CがAとBに該当しない、主に他国(地域)代表歴のある選手となります。
選手登録枠はカテゴリーAがチーム登録の80%以上であること、BとCは合計で10人以下(Cは3人以下)であること、という制限を設けています。試合登録23人については17人以上がA、BとCは合計6人以下(Cは3人以下)。同時出場可能枠、いわゆるオン・ザ・ピッチについてはAが11人以上、BとCの合計4人以下(Cは3人以下)としています。
今回の変更でカテゴリーAが2つに区分けされました。A-1は①他国代表歴がなく義務教育期間9年中6年以上を日本で居住した選手、②他国代表歴がなく、本人が日本出生、または両親祖父母のうち1人が日本出生である選手。上記以外の他国代表歴がなく、日本協会への継続登録が48カ月以上の選手はカテゴリーA-2に属することになります。
試合登録23人枠はカテゴリーA-1が14人以上、他3カテゴリー(A-2、B、C)が9人以下(うちBは6人以下、Cは3人以下)。オン・ザ・ピッチはカテゴリーA-1が8人以上、他3カテゴリーが7人以下(うちCは3人以下)です。
なおA-2選手への特例措置として、日本代表30キャップ以上を持つ選手はカテゴリーA-1になります。これに該当する現リーグワン所属選手は、東芝ブレイブルーパス東京のリーチマイケル選手(87キャップ)、浦安D-Rocksのツイヘンドリック選手(47キャップ)、埼玉ワイルドナイツのヴァルアサエリ愛選手(30キャップ)の3人だけです。
この特例は、<日本代表に多大な貢献をした選手に対する優遇措置>とのことですが、やや厳し過ぎるように思われます。例えば昨年、日本国籍を取得したファカタヴァアマト選手(23年W杯フランス大会日本代表。リコーブラックラムズ東京所属)は13キャップのため、A-2になります。また日本の高校を卒業したワーナー・ディアンズ選手(23年W杯フランス大会日本代表。ブレイブルーパス所属)は現在21キャップのため、26-27シーズンまでの登録期限に、あと9キャップを積み重ねなければA-2からA-1には“昇格”できません。
W杯2大会(19年日本、23年フランス)に出場し、7人制代表としてもリオデジャネイロ五輪に出場したレメキロマノラヴァ選手(三重ホンダヒート)は、日本国籍を持っていますが日本代表キャップは20のため、新レギュレーションではカテゴリーA-2になります。本人はXにて泣き顔の絵文字付きで<日本のためにオリンピック出てワールドカップ2回出て日本国籍とったけどカテゴリーA-2になった!>と投稿しました。
今回のレギュレーション変更について、リーグワンは複数チームから現行制度の変更を求める声があり、分科会で協議を重ねた結果、「全チームの総意」(東海林一専務理事)によって決定したと説明しました。
冒頭でも述べたように、日本出身選手の出場機会が増えるのはいいことです。日本のリーグなのですから、日本国籍を持つ選手が優遇されるのは理解できます。
そうであれば、海外出身選手でも、日本国籍を取得した選手は、同様に扱うのが筋でしょう。新レギュレーションでは、A-2に甘んじる選手も出てきます。このあたりは論議を呼びそうです。
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