
さる3月29日、東京・秩父宮ラグビー場で行われたリーグワン第13節、8位(試合前時点)の東京サントリーサンゴリアス対4位の静岡ブルーレヴズ戦は雨中のゲームとなりました。気温は6度。スタンドの多くのお客さんは、雨ガッパを着込んでいました。
先制したのはブルーレヴズ。得意とするセットプレーが起点となりました。18分、敵陣左でのスクラムから右へ展開。最後はトライエリア(インゴール)中央にフランカーのジャスティン・サングスター選手が飛び込みました。フルバックのサム・グリーン選手のコンバージョンキックが決まり、ブルーレヴズが7点を先制しました。
サンゴリアスは22分にスタンドオフの髙本幹也選手のPGで3点を返すと、36分にウイングのチェスリン・コルビ選手がセンターライン付近でのインターセプトからのトライで、逆転に成功します。前半は10対7でサンゴリアスがリードしました。
後半に入り、6分、サンゴリアスはラインアウトからのモールでトライを奪われ、再逆転を許します。だが、10分にプロップの小林賢太選手、24分にはフランカーの箸本龍雅選手がトライエリアに飛び込み、22対14と突き放します。
その後、ブルーレヴズに5点差に迫られますが、22対17で逃げ切り、1カ月ぶりの勝利を手にしました。
試合後の記者会見、キャプテンでフッカーの堀越康介選手は、こう語りました。
「今日は本当に泥臭くて、見ている方たちからすれば、汚いラグビーだったかもしれない。でもこれが僕たちのDNAであり、自分たちらしいラグビー」
サンゴリアスのモットーは「アグレッシブ・アタッキング・ラグビー」。ボールを回す攻撃的なラグビーは、良好なピッチコンディションでこそ発揮されます。
ところが、この日は生憎の雨。ピッチはぬかるんでいるように見えました。
一方のブルーレヴズは、強力なフォワード陣がストロングポイントです。得点源はセットプレー。今シーズン無敗の埼玉パナソニックワイルドナイツに土を付けた日も、冷たい雨が芝を濡らしていました。
競馬では、雨などが降って水分を多く含んだ状態の馬場を重馬場と言います。その逆が良馬場です。
ラグビーにも重馬場で力を発揮するチームと、良馬場を得意とするチームがあります。敢えて分類すればブルーレヴズは前者、サンゴリアスは後者でしょう。
しかし、勝ったのは良馬場を得意とするサンゴリアスでした。
サンゴリアスは80分経過のホーンが鳴る直前、ブルーレヴズの猛攻にさらされました。自陣22メートライン付近のラインアウトからスタートしたブルーレヴズの攻撃は、21フェーズにも及びました。それを耐えしのいだのですから、“泥臭さの勝利”だったと言っていいでしょう。
この試合でサンゴリアス100キャップを達成したフルバックの松島幸太朗選手のコメントが振るっていました。
「“泥臭さ”は昔からサンゴリアスにあるもの。ファンの皆さんは、綺麗なアタッキング・ラグビーをしているチームだと思われているとかもしれませんが、選手たちが泥臭くプレーした結果、最終的に綺麗なラグビーになっている。そこ(アタックに移行する)までのタックル、ブレイクダウンが泥臭いんです」
この日の勝利でサンゴリアスは7位に浮上しました。プレーオフ出場圏内6位の横浜キヤノンイーグルスと勝ち点26で並びました。残り5節。「僕たちは優勝、プレーオフを目指していますが、まずは一戦一戦、100%の力を出して勝つことに集中している。次の試合に向け、どうやって勝つということだけを考え、結果としてプレーオフ、その先に進んでいきたい」。松島選手の100キャップ記念Tシャツを着た堀越選手は、真剣な表情でそう語りました。
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