リーグワンは3日、第8節を消化し、前半戦を終えました。全勝ターンは1位の埼玉パナソニックワイルドナイツと2位の東芝ブレイブルーパス東京のみ。上位4チームまでが進めるプレーオフ争いは、4位コベルコ神戸スティーラーズから8位・三菱重工相模原ダイナボアーズまでの5チームが勝ち点差6の中でひしめき合っています。今回は後半戦の台風の目となりそうなダイナボアーズにスポットを当てます。
D1昇格2季目のダイナボアーズ。ここまで4勝4敗で勝ち点18を得ています。昨季は昇格1季目ながら3勝1敗と好スタートを切り、チームカラーである“全緑旋風”を巻き起こしました。しかし、その後6連敗を喫するなど、終わってみれば10位。D2・3位の豊田自動織機シャトルズ愛知との入れ替え戦で連勝し、なんとかD1残留を果たしました。
開幕前、グレン・ディレーニーヘッドコーチ(HC)はこう抱負を語りました。
「D1の選手として、ここでプレーできるという実感を持つことが重要。経験の浅いチームではありましたが、今季は昨季の経験を生かし、どんどん成長できるはず。昨季は土台をつくることを大事にしてきた。それがうまくできたと思うので、今季はラグビーの細かい部分をレベルアップさせる」
補強にも力を入れました。フランカー/ナンバーエイトのマリノ・ミカエリ=トゥウ選手、フランカー/ナンバーエイト/ロックの吉田杏選手、スクラムハーフ/スタンドオフのジャック・ストラトン選手、スタンドオフ/フルバックのジェームス・グレイソン選手、センターのトニシオ・バイフ選手。
ストラトン選手はブレイブルーパス、吉田選手はトヨタヴェルブリッツ、バイフ選手はレッドハリケーンズ大阪、ミカエリ=トゥウ選手はスーパーラグビー・パシフィックのハイランダーズ(ニュージーランド)、グレイソン選手はイングランド・プレミアシップのセインツから加入しました。
「昨季はシーズン直前で補強するなど、選手をやり繰りする状態だった。今季は“誰を使うんだろう”と悩めるようになってきた」とは石井晃ゼネラルマネジャー。それを受け、キャプテンのスクラムハーフ岩村昂太選手は「層が厚くなったのはいいことで、チーム内の競争もすごく激しくなっている。新しく入ってきた選手も、チームがやりたいことを理解し、そのために動いてくれる選手ばかり。本当に心強い」と語りました。
補強は選手だけにとどまりません。アシスタントコーチにはニュージーランド出身のジョー・マドックさんとオーストラリア出身のベン・フランクスさんが新たに就任しました。特に前半戦はマドックコーチが担当するアタック面で多くの改善が見られました。
それについて、岩村選手は、こう語ります。
「全員が同じ絵を見ている。週のはじめにアタックコーチから“この相手にはこういったアタックをしていく”という情報が伝えられ、チームで共有されます。全員がしっかり練習し、遂行していく。その結果が今シーズンの好スコアに表れていると感じています」
1試合平均得点は35、同トライは5.1。昨季のリーグ戦全試合と比較すると、いずれも1.6倍以上に増えています第7節の静岡ブルーレヴズ戦は53対45、第8節のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦は34対28。スコアを見ればわかるように、強力FWを擁するチームにも攻め勝ちました。愛称が示すように、ここから先は猪突猛進の期待がかかるダイナボアーズです。
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