東芝ブレイブルーパス東京の14季ぶりのリーグ優勝で幕を閉じたリーグワンの2023-24シーズン。リーグは、プレーオフトーナメント決勝翌日(27日)に都内で年間表彰式を開催し、各賞の受賞者が決まりました。
今回は新人賞に輝いた東京サントリーサンゴリアスのスタンドオフ髙本幹也選手にスポットを当てましょう。髙本選手は冷静なゲームコントロール、左足から繰り出す正確なキックが持ち味の23歳。今季はリーグ戦&プレーオフトーナメントの18試合に出場し、全試合で「10」を背負いました。プレースキッカーを任され、リーグ3位の157得点をマーク。チームにはシーズン中にアルゼンチン代表スタンドオフ/フルバックのニコラス・サンチェス選手が加入しましたが、公式戦で10番の座を譲ることはありませんでした。
ちなみにスタンドオフでの新人賞受賞は、サンゴリアスの菅藤心さん以来20季ぶり。新人賞選考ではファン、メディア、監督・HC、主将、表彰選考委員会の5者からトップの評価を受けました。“満場一致”での選出と言ってもいいでしょう。
以下はライバルチームであるブレイブルーパス、リーチマイケル選手の髙本選手評です。
「ベテラン感があって、今年(実質)1年目とは思えないくらいチームをリードして、タイトな試合を勝ち切っている」
その髙本選手、表彰式の壇上で「シーズン前に掲げていたのが“全試合に出場し、優勝する”こと。優勝は叶いませんでしたが、全試合に出場することができました。来シーズンは優勝できるよう頑張りたいです」と早くも来季への抱負を口にしました。
髙本選手は、帝京大学の司令塔として全国大学選手権連覇に貢献、そのゲームメイク能力は早くから評価されていました。2023年に鳴り物入りでサンゴリアスに加入しましたが、昨季の公式戦出場はゼロでした。
「昨季も僕自身は試合に出るつもりで毎日練習していました。“1年目だから出られない”というマインドではなかった」出場機会が得られない中でも、腐らず努力を続けた結果、今季は開幕節からスタメンの座を掴み取りました。
リーグワンデビューとなった昨季王者のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦では、正確な左足のプレースキックで12得点をマークし、ダブルスコア(52対26)の勝利に貢献しました。
試合後の髙本選手は「開幕戦で勝ったのは悪くないゲームメイクだったんじゃないかなと思います」と振り返り、こう続けました。
「これで満足はしていけない。自分の色を出していけるように頑張ります」
新人賞はトップリーグ時代からスクラムハーフの田中史朗さん、フランカーのリーチ選手、プロップ稲垣啓太選手、ナンバーエイト姫野和樹選手ら、その後ジャパンの顔となる選手が受賞してきました。昨季はワイルドナイツのセンター長田智希選手が受賞し、23年W杯フランス大会のメンバーにも選出されました。いわばスターへの登竜門です。
「素晴らしい選手。数年で日本代表のジャージーを着ると思う」。こう語ったのは今季のMVPで、ブレイブルーパスのスタンドオフ、リッチー・モウンガ選手です。
髙本選手は今月6日にスタートしたジャパンの宮崎合宿のメンバー入りこそ果たしていませんでしたが、バックアップメンバーにその名を連ねました。
エディー・ジョーンズヘッドコーチは「彼にとって最初のシーズンとなったリーグワンで、10番として本当に素晴らしいプレーを見せてくれた」と高く評価していました。
早ければジャパンフィフティーン(ジャパン候補)で臨む6月29日、7月6日のマオリ・オールブラックス戦での出場があるかもしれません。新人賞をステップボードにして、さらに大きく羽ばたいてもらいたい髙本選手です。
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