リーグワンは7月18日、オンラインブリーフィングを開き、2024-25シーズンからの新規参入を目指す5チームを発表しました。来年1月末、この5チームの中から3チームまたは1チームがディビジョン3に加わる予定です。
まずは6月末に締め切られた新規参入申請に手を挙げた5チームを紹介しましょう。
【リーグワン新規参入申請チーム】
・秋田ノーザンブレッツRFC(秋田県秋田市) トップイーストA5位
・日立Sun Nexus茨城(茨城県日立市) トップイーストB3位
・セコムラガッツ(埼玉県狭山市) トップイーストA4位
・ヤクルトレビンズ(埼玉県戸田市) トップイーストA2位
・LeRIRO福岡(福岡県うきは市) トップキュウシュウA優勝
この5チームに対し、中立の審査委員会が9月末までに、以下の7つの項目をチェックし、選出します。
<ラグビー憲章(5つの価値)を体現する>
<高いレベルのラグビーを実現>
<コミュニティをつなぐ存在>
<コミュニティを基盤にラグビー活動を実施>
<コミュニティで、育成チームを運営>
<上記を実現する、組織能力・財政安定性を有する>
<リーグの一員としての義務を遵守する>
まず、なぜ新規参入チームは1か3なのか。これは現在、ディビジョン3はクリタウォーターガッシュ昭島、清水建設江東ブルーシャークス、中国電力レッドレグリオンズ、日野レッドドルフィンズ、マツダスカイアクティブズ広島の5チームで編成されているからです。2ないし4チームを入れると奇数編成になり、ひとつ試合を組めないチームが出てきます。それを避けるために、参入チームを奇数にしたということです。
周知のようにリーグワンはディビジョン1、2、3の3部制を敷いています。23-24シーズンはディビジョン1=12、ディビジョン2=6、ディビジョン3=5チームで編成されています。ディビジョン1、2、3、計23チームのホストエリア(セカンダリーホストエリアは除く)を見てみましょう。
まずディビジョン1ですが、関東が7、中部が2、近畿が3、北海道、東北、中国・四国、九州・沖縄はゼロ。関東への一極集中と言っても過言ではありません。
続いてディビジョン2。関東が2、東北、中部、近畿、九州・沖縄が1ずつ。ディビジョン3は関東が3、中国・四国が2。どちらも関東への偏りが目立ちます。
クラブを支える母体企業の多くが東京やその周辺に本社を構えている以上、仕方がないと言えば仕方ないと言えるかもしれません。
しかし、たとえばプロ野球を見た時、福岡市に本拠を置く福岡ソフトバンクホークスの母体企業ソフトバンク株式会社の本社は東京です。同じように仙台市に本拠を置く東北楽天ゴールデンイーグルスの母体企業楽天グループ株式会社の本社も東京です。北広島市の北海道日本ハムファイターズの母体企業日本ハム株式会社の本社は大阪市。
こう見ていくと、東京・関東への一極集中を避けるため、リーグ側がリーダーシップを発揮し、有力な母体企業を持たないローカルクラブに、ラグビーに関心を示す企業を紹介するのもひとつの手です。東京の資本と地域の熱意とのマッチングはリーグでなければできません。ホストエリアが母体企業本社の所在地とイコールである必要はありません。
政治や経済の一極集中の弊害が叫ばれる中、パスが回ってくるのを楽しみにしている地方のラグビーファンのニーズにどう応えるか。それが今後の課題です。
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