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【2023年】U-18ベースボールワールドカップ|概要・試合結果・注目選手を紹介

2023.10.06
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U-18ベースボールワールドカップとは、満16歳~18歳の選手が参加し、2年に1度開催される世界大会のことです。第31回を迎える今年の大会は台湾で開催され、日本は悲願の初優勝を遂げ、世界の頂点に立ちました。
※前回(第30回大会)は新型コロナウイルス感染拡大の影響で1年延期となったため、2022年開催。

本大会は、「オープニングラウンド」と「スーパーラウンド」の2段階に分けて試合が行われます。
「オープニングラウンド」では、グループAとグループBに分かれた各6チームがそれぞれ総当たり戦を行います。そして、両グループの上位3チームが、次の「スーパーラウンド」へと進みます。

夏の甲子園が終わった後、8月末から開催される本大会は、それぞれの高校でライバルとして戦っていた選手たちが日本代表として一つのチームでプレーする高校野球ファン注目のイベントです。

この記事では、U-18ベースボールワールドカップの魅力について詳しく解説します。

目次

大会形式

オープニングラウンドとは

オープニングラウンドとは、一次予選のことです。全12チームがグループAとグループBに分かれて、6チームずつが予選を行います。上位3チームに入れば、次のスーパーラウンドに進むことができます。

2023年の大会では、日本はスペイン、パナマ、アメリカ、ベネズエラ、オランダと同じグループBに所属し、各国とオープニングラウンドで競いました。

スーパーラウンドとは

スーパーラウンドは二次予選にあたります。グループAとグループBの上位3チームが対戦し、総当たりのリーグ戦が行われます。

各チームは、オープニングラウンドで戦った相手とは別グループの3チームと試合を行い、オープニングラウンドとスーパーラウンドの対戦結果をもとに、決勝に進出する2チームを決定します。
そのため、オープニングラウンドから負けることが許されない戦いが続きます。

試合ルール

7回制が採用されており、8回からはノーアウト1・2塁のタイブレークが導入されています。

2023年 U-18ベースボールワールドカップの試合日程と結果

今年の大会は2023年8月31日から9月10日までの期間で開催され、日本代表が決勝でチャイニーズ・タイペイ(台湾)を2-1で下し、初優勝しました。

下記は、日本戦の日程と結果の一覧です。

日付 対戦相手 結果 スコア
9月1日 スペイン 10-0
9月2日 パナマ 7-0
9月3日 アメリカ 4-3
9月4日 ベネズエラ 10-0
9月5日 オランダ × 0-1
日付 対戦相手 結果 スコア
9月7日 韓国 7-1
9月8日 プエルトリコ 10-0
9月9日 チャイニーズ・タイペイ × 2-5
9月10日 チャイニーズ・タイペイ(決勝) 2-1
 

決勝戦では初回に先制されるも、4回での緒方漣選手(横浜)の出塁をきっかけに、丸田湊斗選手(慶応)がセーフティバントで続き、高中一樹選手(聖光学院)のスクイズが相手の悪送球を誘って一気に逆転。会場は大いに沸きあがりました。
加えて、エースの前田悠伍選手(大阪桐蔭)は初回以外は失点を許さず、7回4安打1失点という堂々たるピッチングで完投し、チームを優勝へと導きました。

また、前回大会にて3位という結果を残したチームを率いる馬淵史郎監督は、名門・明徳義塾高校を長年にわたって指揮する高校球界屈指の名将です。日本の高校野球の特徴であるしっかりした守備と機動力やバントなどの技術力に長けた選手中心のチームを作り、大会を通して52点を挙げながら、わずか11点しか相手の得点を許しませんでした。

最終的には、決勝ラウンドでのチャイニーズ・タイペイ(台湾)との再戦で見事雪辱を果たし、その実力と団結力を証明しました。日本ははじめて高校日本代表として出場した2004年の第21回大会から数えて、今回8回目の挑戦で念願の初優勝を成し遂げました。

U-18ベースボールワールドカップ出場メンバー

ここでは、U-18ベースボールワールドカップに選ばれたメンバーについて紹介します。

ポジション 名前 学校名 背番号
投手 武田 陸玖 山形中央 11
髙橋 煌稀 仙台育英 15
木村 優人 霞ヶ浦 13
安田 虎汰郎 日大三 16
矢野 海翔 大垣日大 17
中山 優月 智辯学園 10
前田 悠伍 大阪桐蔭 18
森 煌誠 徳島商 19
東恩納 蒼 沖縄尚学 14
捕手 尾形 樹人 仙台育英 12
新妻 恭介 浜松開誠館 27
寺地 隆成 明徳義塾 22
内野手 山田 脩也 仙台育英 4
髙中 一樹 聖光学院 7
緒方 漣 横浜 2
森田 大翔 履正社 5
小林 隼翔 広陵 1
外野手 橋本 航河 仙台育英 23
丸田 湊斗 慶応 26
知花 慎之助 沖縄尚学 8

U-18ベースボールワールドカップの注目選手

昨年の夏の甲子園を制し、今年は惜しくも準優勝となった仙台育英からは、髙橋煌稀投手、尾形樹人捕手、山田脩也内野手、橋本航河外野手の4選手が選ばれ、決勝のチャイニーズ・タイペイ(台湾)戦でもスタメンになるなど、活躍をみせました。

慶応高校の丸田湊斗選手は、今年の夏の甲子園決勝戦で史上初となる先頭打者ホームランを放つなど「慶応のプリンス」として一躍注目を浴び、活躍に期待が寄せられていました。
U-18ベースボールワールドカップでは序盤の4試合で打率.091と不振だったものの、9日のプエルトリコ戦では2安打を放ち、チームの優勝に貢献しています。(台湾)戦でもスタメンになるなど、活躍をみせました。

大阪桐蔭の前田悠伍投手は今年の夏の甲子園出場は叶わなかったものの、1,2年時に出場した明治神宮大会は2連覇、2年春にはセンバツ優勝、同夏は甲子園8強など結果を残し、エースとしてプロのスカウトにも注目されていました。U-18ベースボールワールドカップも決勝戦を一人で投げ抜くなど優勝に大きく貢献しています。

横浜高校のキャプテンである緒方漣選手も見逃せません。彼は1年生から横浜高校の一番打者を務め、2021年の夏の甲子園 広島新庄戦では、史上初の1年生サヨナラホームランを放つなど早くから期待を集めていました。
そして、U-18ベースボールワールドカップでは首位打者、最多得点、ベストナインに加えてMVPにも輝き、日本の初優勝に大きく貢献した一人と言えます。

このほか、山形中央の二刀流・武田陸玖選手や球速MAX150kmの長身右腕・木村優人選手など、世代を代表する選手も活躍しました。

新チームに注目の秋の高校野球

日本の初優勝で幕を閉じたU-18。そして国内では今、高校野球 秋季大会が開催されています。

高校野球 秋季大会は、夏の甲子園が閉幕し、3年生の引退を迎えた後すぐにやってきます。
夏の甲子園に注目が集まりがちですが、新体制として1・2年生が戦う秋季大会も見どころ満載です。大会での成績は春のセンバツにもつながるため、選手達の譲れない戦いが見られるはずです。

秋季大会は、まず東京以外の各道府県で大会が行われ、大会の成績上位校は次の地区大会に進出します。地区大会は、北海道・東北・関東・東京・北信越・東海・近畿・中国・四国・九州の各10地区に分かれて開催され、地区大会の優勝校は、明治神宮大会に出場できます。
この明治神宮大会はいわゆる全国大会で、各地区を勝ち抜いてきた強豪が凌ぎを削ります。

>「高校野球 秋季大会」について、より詳しく知りたい方はこちらをクリック!

まとめ

夏の甲子園での盛り上がりに続き行われたU-18ベースボールワールドカップ。日本は悲願の初優勝を遂げ、世界の頂点に立ちました。

そしてこの次は、3年生が引退し1・2年生が主体となった新しいチームで行われる最初の公式戦「高校野球 秋季大会」。先輩たちの誇りを守り抜くのか、はたまた雪辱を果たしにいくのか。様々な思いを掲げて、新たな高校野球が始まっています。

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