高校野球とコールドゲーム：ルールと点差・コールドゲームがない理由について

高校野球のコールドゲームは、得点差が一定以上になった場合、試合終了となる制度です。主に、試合時間の短縮や選手負担の軽減などが目的で導入されています。しかし甲子園では、この制度は採用されていません。

この記事では、高校野球のコールドゲームについて、その意味や条件、意義などを解説します。コールドゲームについて詳しく知り、その歴史を学んで知識を深めましょう。

高校野球のコールドゲームの意味とは？

高校野球では、基本的に試合時間に制限がありません。しかし、得点差が一定以上になった場合、試合を途中で終了することができます。これをコールドゲームと呼びます。

高校野球は、多くの高校が参加するため、コールドゲームがなければ、試合が長引いて日程が遅れる可能性があります。また、選手は短期間に連続して試合を行うため、体力や精神力に限界があります。

そのため、コールドゲームには、日程の遅れを防ぎ、選手の疲労を軽減する意味があります。また、高校野球では実力差が大きい試合もあります。この際にも、コールドゲームがあることで試合のスピード感を高めることができます。

ノーゲームとの違い

コールドゲームとノーゲームは、どちらも試合を途中で終了することを意味しますが、その理由や扱いに違いがあります。コールドゲームは、得点差によって終了することで、勝敗はそのまま有効です。ノーゲームは、天候や事故などによって終了することで、勝敗は無効になります。ノーゲームになった場合は、試合をやり直すか、引き分けにするかの判断が必要です。

しかし、2023年の地方大会では、宮城をのぞく48地方大会で継続試合が導入され、雨天などでこれ以上の試合続行が不可能と判断された場合には、翌日以降に試合状況を引き継いだ状態で続行されます。

高校野球でコールドゲームとなる条件

高校野球地方大会では、試合が一方的に決まったと判断される場合にコールドゲームが適用されます。ただし、地方大会の決勝戦、および甲子園で行われる選抜高等学校野球大会、全国高等学校野球選手権大会では得点差によるコールドゲームは適用されません。

高校野球でコールドゲームとなる条件は、以下の通りです。

得点差

得点差

高校野球では、得点差が大きく開いた場合にコールドゲームとなります。具体的には、以下のようなルールがあります。

5回終了時点で10点以上の差がついている場合

7回以降で7点以上の差がついている場合

これらの条件を満たした時点で試合は終了となります。ただし、後攻チームが得点差を縮める可能性がある場合には、そのイニングは最後まで行われます。

高校野球のコールドの最大点差

1998年夏の青森大会の2回戦で行われた東奥義塾と深浦の試合は、史上最も得点差が大きい試合として知られています。東奥義塾が122点を獲得し、深浦は0点でした。

試合続行不可能

高校野球では、天候などで試合の継続が困難と審判員が判断した場合は、コールドゲームで試合が終了というルールでしたが、2022年からは継続試合として翌日以降に試合を行うことになりました。

この制度は、公平性や安全性を高めるために採用されています。

高校野球におけるコールドゲームの意義

高校野球におけるコールドゲームは、試合時間の短縮や選手の負担軽減などの目的で導入されました。公認野球規則では、コールドゲームの基準は5回終了時に10点差以上、または7回終了時に7点差以上と定められています。

しかし、高校野球では、各都道府県や大会ごとに異なる基準が設けられていることがあります。たとえば、甲子園や地方大会の決勝では原則としてコールドゲームが行われないなどです。

コールドゲームの制度は、試合のスピードやスリルを損なうという批判もありますが、選手の安全や健康を考慮すると必要な制度だとも言えます。

まとめ

地方大会で採用されているコールドゲームは、試合時間の短縮や選手の負担軽減などのメリットがありますが、一方で観戦者や選手にとっても様々な影響があると考えられています。甲子園のような大舞台では、最後までプレーする機会を与えることが重要視されています。

高校野球におけるコールドゲームは、都道府県や大会によって基準が異なることがあります。しかし、選手の安全や健康を考慮すると、必要な制度だとも言えますので、コールドゲームは、そのバランスを求める試みのひとつと言えるでしょう。