オリジナルインタビュー第25弾!
~前編~戸柱恭孝選手・山本祐大選手が登場!
意識している試合に出ていない時の過ごし方

今回のオリジナルインタビューは、戸柱恭孝選手と山本祐大選手、世代の違う2人のキャッチャーが登場!

プロフィール

戸柱選手は、鹿屋中央高-駒沢大-NTT西日本を経て、2015年横浜DeNAベイスターズ入団。右投左打。大学1年生の時にキャッチャーに転身。プロ1年目の2016年は春季キャンプから1軍に帯同し、124試合に出場。スタメンマスクは、1年目としては球団初の快挙となるチームの捕手陣最多110試合。17年は112試合に出場。52打点をマークするなど打撃面でも力を発揮。不調のシーズンを乗り越え、今シーズンは開幕マスクを被り、攻守どちらの活躍にも期待がかかっています。

山本選手は、京都翔英高-BCリーグ・滋賀を経て、2017年横浜DeNAベイスターズ入団。右投右打。中学生までは捕手として活躍し、高校進学後は外野手に。BCリーグ入団後、再び捕手に転向。二塁への送球タイム最速1.8秒の強肩。プロ1年目の2018年5月、ヤクルト戦でキャッチャーとして一軍公式デビュー。昨シーズンは、自身初となる開幕一軍入り。6月25日からの阪神3連戦で全27イニングにフル出場し、チームの3連勝に貢献。自己最多51試合に出場し、盗塁阻止率.368をマーク。

戸柱選手は現在32歳、山本選手は23歳。今回は、年齢は10歳ほど違えど、キャッチャーという同じポジションを守る仲間であり、ひとつのポジションを争うライバルでもある2人を直撃。前後編の2回に分けてインタビューをお届けします。

インタビュアーは今回ももちろんこの人、ベイスターズOBの荒波翔が務めます。
前編は、試合間隔が空いた時の過ごし方や選手としての将来像がテーマ。
試合に出てない時に2人がしていることとは…?
(※本取材は2022年05月24日にリモート取材にて行われました。)

Interview Movie

実際のインタビューの模様を
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複数選手を起用
試合間隔が空く時の調整法は?

荒波翔

今回は、戸柱選手と山本選手、二人のキャッチャーに来ていただいています。
昨シーズンもそうだったのですが、ベイスターズの場合キャッチャーは固定ではなく、複数の選手が起用されていますよね。
勝った試合の次の日でも出られないことがあるなど、試合に出たり出なかったりすると、調整が難しくなるのではないかと思います。調子を維持するための工夫や大変さをお聞きしたいです。

さて、どちらから答えていきます(笑)?

戸柱恭孝

(山本選手の方を指差す)

荒波翔

じゃあ山本選手から(笑)。

山本祐大

はい(笑)。
確かに、3試合ともマスクを被るということはないですね。
僕が被らない試合は、他のキャッチャーが被って対戦をしていることになるので、その姿を見て攻め方を勉強したり、「こういう風にしたら抑えられるんじゃないかな?」と参考にしています。
試合を見ながら学んだことは、自分が試合に出た際に活かし、キャッチャーとして勝負できているかなと思います。

荒波翔

今シーズンは、上茶谷(大河)投手と組むことが多いですね。
ピッチングが好調なようですが?

山本祐大

投げっぷりが良いですよね!

荒波翔

特にストレート。やっぱり真っ直ぐの勢いが良い時は、シュートやスライダー、カット、フォークボールなど全部の球が生きているなと思います。

山本祐大

「打てるものなら打ってみろ」というくらいの気持ちで投げてきてくれるんです。バッターも一歩引いてしまうような、攻めていけるぞ!っていう感じがすごくあって。
今シーズンは、どの球種でも勝負できるという感覚で試合を進められています。

荒波翔

なるほど。
話は少し戻って、試合に出ていない時間をうまく使えているようですね。

山本祐大

そうですね。出ない時間がある分、追い込んで練習出来たりもしますし、体の面でのパフォーマンスは保ちやすいと思います。

荒波翔

戸柱選手はどうですか?

戸柱恭孝

もう言いたいことは、ほぼ祐大が言ってくれましたね(笑)。
ゲームの中だったら、祐大や嶺井(博希選手)が被ったりする時は、「あぁこういう配球で行くんだ」と思ったり。
あと試合に出ない時は、バッターの特徴をしっかり横から見るようにしています。それで試合後に、そのバッターが実際どうだったかを試合に出たキャッチャーと話したり。けっこう意思疎通というか、みんなで共有は出来ていると思いますね。
技術面でのコンディションは、練習の時にできるだけ全力を出し切って「打つ・投げる・走る」ようにして、保つようにしてます。

荒波翔

山本選手と同じように、良い時間の使い方が出来ているということですね。
ところで、今シーズンから1軍バッテリーコーチに相川(亮二)コーチが就任しましたね。
なにか変わったことはありますか?

戸柱恭孝

今までのコーチに教わってきたことも自分の中にプラスにしつつ、相川さんが来てくれてからは、「自分を表現しろ」ということをよく言ってくださるので、意識しています。一緒に戦ってくれるというか、後押ししてくれる存在ですね。だから、今まで以上に迷わずプレーできています。

荒波翔 戸柱恭孝

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打席の感覚は?
2人の新コーチ就任で練習変化

荒波翔

僕は、お二人ともバッティングも良いなと思っているんですけど、打席に立つ時の感覚はどうですか?
試合間隔が空いてしまうと不安ではないですか?

戸柱恭孝

今シーズンから石井(琢朗)野手総合コーチ、鈴木(尚典)打撃コーチが新たに入ってくれたので、ティーバッティングの引き出しを増やしたり、ピッチャーとの距離感を近くして速い球を打つといった練習ができるようになりました。
例えば10日とか2週間とか試合間隔が空いちゃうと、さすがに感覚的に難しいのかなというのはありますけど、今は練習の中で試合を想定したバッティングが十分出来ている実感があります。

荒波翔

じゃあ、そこまで不安なく、工夫しながら出来ているということなんですね。
山本選手はどうですか?

山本祐大

そうですね。「試合間隔が空いたから打てない」っていうことはないと思います。

荒波翔

野手目線でいうと、毎日試合に出ている方が打ちやすくて感覚が良かったので、どうなのかなって気になりました。

山本祐大

僕の場合は、ファームにいた時も毎試合出ることってあんまりなかったんですよね。なので違和感なく試合に出られているっていうのはあるかもしれません。

山本祐大 荒波翔

頼れるベテランに!
野球選手・捕手としての将来像

荒波翔

野球選手としてのこれからの展望、選手像について教えてください。自分の未来像をどんな風にイメージしていますか?まずは戸柱選手からお願いします。

戸柱恭孝

チーム内では年齢が上の方なので、まわりに年下の子が多いんですね。
なので、一番は若い子たちの見本になるべく、練習している姿や試合での立ち振る舞いを今まで以上にすごく意識するようにしています。

荒波翔

例えば、「40歳まで現役をやる!」といった具体的な目標もあったりしますか?

戸柱恭孝

それはもちろんそうですね。僕はもう、体が限界を迎えるまでとにかく長く、何年でもやりたいと思っています。その中で、若い子たちの見本になれれば良いなと思っています。

荒波翔

キャッチャーは、他のポジションに比べて長くやれそうなイメージはありますよね。楽しみにしています。

戸柱恭孝

ありがとうございます。

荒波翔

山本選手はどうですか?まだまだ若いので、戸柱選手とは対象的ですが。

山本祐大

僕も長くやりたいなっていう風には思っています。年齢が上がっても、まだまだバリバリで正捕手を取れるような、そういう将来像を描いています。ベテラン捕手って、チーム内での存在価値がすごく高いと思うので。
なので、最後まで生き残りたいというのはあります。

荒波翔

まずは直近でレギュラーを確保して、という感じかな?

山本祐大

そうですね、はい。頑張りたいと思います。

荒波翔

山本選手は肩が強いし、可能性はまだまだこれから。ベテランになるにはまだ十分な時間があるから、まずはレギュラーを取って、ゆくゆくは頼れるベテラン捕手を目指していくということですね。

田中健二朗 荒波翔

次回のインタビューは、戸柱恭孝選手・山本祐大選手の後編をお届けします。お楽しみに!

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