2024年9月17日(火)更新
浅田真央、ショートボブに変身
アイスショーで「苦悩」を表現
プロフィギュアスケーターの浅田真央さんが、アイスショー「フレンズオンアイス」(8月30日、31日、9月1日 KOSE新横浜スケートセンター)に初参加しました。今秋には、自身がプロデュースを手掛けるスケートリンク「MAO RINK~TACHIKAWA TACHIHI~」がオープンします。
豪華メンバーと競演
「フレンズオンアイス」は、トリノ冬季五輪女子シングル金メダリストでプロフィギュアスケーターの荒川静香さんが座長を務めるアイスショーです。第1回は2006年5月、荒川さんがトリノで金メダルを胸に飾ったわずか3カ月後に開催されました。新型コロナウイルス感染拡大の影響により20年は見送られたものの、今回で18回目の開催となりました。
2010年バンクーバー冬季五輪女子シングル銀メダリストの浅田さんの他、2010年バンクーバー冬季五輪男子シングル銅メダリストの高橋大輔さんと村元哉中さんのプロアイスダンスペア、2018年平昌冬季五輪男子シングル銀、2022年北京冬季五輪男子シングル銅、団体銅メダリストでプロに転向したばかりの宇野昌磨さん、2006年トリノ冬季五輪男子シングル銀メダリストのステファン・ランビエルさんら豪華なメンバーが揃いました。浅田さんは、初参加の抱負をこう語りました。
「フレンズオンアイスは、若手からレジェンドまで、さまざまな時代に活躍したスケーターが世界中から集まります。私にとってもすごく感動的な時間となっています。他のショーでは見られない贅沢なメンバーが集まっているので、私も楽しみです」
浅田さんは、オーストラリア出身の歌手Sia(シーア)の「Chandelier(シャンデリア)」の曲に乗せて演技を披露しました。ミュージックビデオに映るSiaはショートヘアーです。浅田さんは長かった髪を「Siaのイメージに合わせて私もバッサリ」切るほどの気合の入れようでした。
このプログラムについて、浅田さんは8月29日に行なわれた公開リハーサル後の記者会見でこう語りました。
「MAO RINK」11月オープン
「苦悩を表現しています。自分自身、スケーターとしてこれまで活動に取り組む中で“楽しいな”“幸せだな”というポジティブな感情だけではなく、大変だったり辛いこともたくさんありました。そういう部分を表現しつつ“でも、私は負けずに輝くんだ!”という力強い滑りを皆さんに見ていただきたいです」
浅田さんは黒のショートパンツに白いシャツを羽織ってリンクに立ちました。曲が始まると頭を掻きむしり、もがきや苦しみを表現しました。リンクの外に身を投げ出す振り付けは、自由になりたい、という意思の表れのようにも映りました。
サビの部分では、伸びのあるスケーティングを披露しました。以前と変わらない高い技術でトリプルループを軽やかに決め、ダブルアクセルに至っては同じプログラムの中で2回もスムーズに着氷しました。
先に述べたように浅田さんはスケートリンクのプロデュースも担っています。名称は「MAO RINK」に決定しています。「世界で活躍できるスケーターを育てたい、子どもから大人まで、幅広い世代の方々にスケートを楽しんでいただきたい」という彼女の強い思いが、このプロジェクトには詰まっています。
自身のアイスショーを「(ここで)必ずやると思います!」と浅田さん。次なるチャレンジが楽しみです。
二宮清純