2016/03/01
とってもとっても感謝しています。トンイの撮影をしたのは、かれこれ6年前の話になるんですが、時間が経ってもこんなに愛していただいて、感謝の一言に尽きます。
日本に来て夕食に行った時に、私のことをトンイとして見てくださった方がいらして、手を握って、「トンイ、トンイ」と言ってくれました。
嬉しそうにお話をしてくださって、本当にありがたいです。
私にとっては、60話というこれほどの大作の大河ドラマというのは、初めてだったんですね。長い時間一人のヒロインとして、ドラマを引っ張っていかなければならないプレッシャーがありましたので、わたしにとっては大きな挑戦以外の何物でもありませんでした。
本当に大変なことを経験しましたが、それによって自分に対する自信もつけることができました。
私にとって、このドラマ自体が大きな山のような存在に思えたんですね。
大きな山を征服したような、そんな気持ちになりました。
そういう意味でも私に大きな自信を与えてくれた作品です。
視聴率や結果にかかわらず、この経験を通していろんな悟りを得たと、いろんなことに気付かされたと思います。
トンイに出演した前と後では、人生の意味も変わるくらいの非常に大きなドラマでした。
私は達成感や自信を保ち続けることは、本当に大変なことだと思っています。
作品というのは、私にとって常に新しい挑戦なんです。
だからこそ、この仕事がとっても楽しくて演技が楽しめるんだと思います。
そういう意味では、毎回新しい挑戦をしていますし、楽しいこともあるんですけれども、ただ楽しいことだけではないんですね。
本当に辛いことや大変なこともありますし、躓くこともあるんです。でもその中に、やはり楽しみがあるという感じです。
だから、作品を通して、自信も得るんですけれども、自信を失うこともあり、そしてもう一度自信を取り戻すためには、やはり作品に出て演技をするしかないかなと思っていますね。
結局はその繰り返しだと思います。
©2010 MBC
やはり体力的にきつかったというのが大きいですね。
今は、ドラマを制作する日数ですとか、環境的な部分もだいぶ改善しようと努力する動きもあるんですけれども、ドラマの撮影の日程は、本当に忙しいものなんですね。
なので、寝る時間もなかなかなくて、そういう状況からくる体力的な限界を感じることがありました。私としては、ドラマの主人公ですから、具合が悪くなってしまっては、スケジュールに支障が起きてしまいますし、放送もできなくなってしまいますので、緊張感もありました。
ただ、当時ドラマの撮影中は無我夢中でしたので、幸い具合が悪くなることも倒れることもなかったんですけれども、終わってから一気に疲労がきました。
むしろ参考文献があまりなかったからこそ、いろんなことを考えることができて、とても自由に演じられたんですね。
誰が見ても有名な人物だったら、ある程度そこに合わせて演じなければいけないという部分もあったと思うんですけど、私が演じたトンイの場合には、私の中で自由に感じながら演技ができたと思います。
淑嬪崔氏(トンイ)のお墓にも行ってみて、その時に感じたこともとても大きかったです。
お墓に行ったとき、雪が積もっていたんですけれども、ふっくらとするような感じで、かわいらしく雪が積もっていて、そこでお祈りをしたのですが、その気持ちをずっと大切に胸に秘めて演じていました。
その時には、まるでパワーをいただいたような気持ちになりました。
監督は、演技的な指導もしてくださったんですけれども、それ以上に監督がこのドラマを通して伝えたかったことをお話ししてくださったことがあるんです。
このドラマのテーマを一言で言い表すようなことだと思うんですが。
尊い心を持っていたら、尊い人になれるとい言ってくださいました。
それが残っていますね。
演技をしているときには、もうしっかりとトンイになるしかないというそんな気持ちだったんですね。ドラマの撮影中は、私の日常はなく、ドラマの撮影のためにすべての時間を過ごしていましたのでトンイからたくさんの影響を受けていたと思いますね。そして私の役がトンイだったからこそ、このドラマをうまく乗り越えることができたと思います。辛いことですとか、逆境を乗り越える女性がトンイですよね。
そのキャラクターを演じていたので、キャラクターからいろんな影響を受けて、私もこの大きなドラマを完成させることができたと思います。
民が自由に行き来できるように壁を壊すシーンは、今でも記憶に残っています。
演じていながら、気持ちがすっきりしたような、さっぱりしたような。
いつまでも記憶に残っている好きなシーンです。
やっぱり一番の違いは、映画は最初から最後までストーリーができている状態で撮影に入るんですけれども、ドラマの場合には、撮影が始まったら終わりに向かって走り続けるという感じですね。その最終地点がどういう風になるかわからないまま走り続けるので不安なところもある反面、楽しいところもあります。
両方、一長一短だとは思うんですけれども、映画のほうは余裕をもって、十分にいろんなことを相談しながら完成度を高めるという面もあると思います。
ドラマの場合は、本当に撮影中はずっとあわただしく、撮影が続くんですけれども、その雰囲気の中でしか体験できない愉快なところだったり、胸がときめくようなところがあったりして、これもとても楽しめるものだと思います。
なので、別にドラマをやりませんよという風に言っているわけではなかったんですが、6年くらい映画のほうに出ていました。
もちろん今でも楽しいドラマの台本があれば、ぜひ出たいと思っています。
今のうちに、見た人がちょっとはずかしくなるくらいの歯が浮くような台詞のあるラブストーリーの作品にも出てみたいと思います。
とっても明るくて、初々しいロマンチックコメディとかもいいなと思いますね。
ドラマのほうでは、できれば明るい役をやってみたいと思います。
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まずシナリオをいただいたときに、とにかく新鮮だなと感じました。
一度もこういった設定の作品を見たことがなかったですし、今後もないかなと思って、まさに唯一無二の作品になると思って、「すぐにやります。出演します。」といいました。
その一方では、イケメンにたくさん会えるんじゃないかと思いました。大勢の皆さんが、私のことを愛してくれる作品になるんだと。
たくさんのイケメンに会って幸せでしたが、でも今おっしゃっていただいた点が、やっぱり一番の悩みでした。
つまり毎日毎日新しい俳優さんたちと一緒に演技をしますよね。
とても混乱したり辛い大変なところもありました。
撮影している間は、イスの気持ちで過ごしていたので、もうイスにどっぷりはまって、役になりきっているときには、会う人会う人、みんなウジンにみえたんですよ。
だから、同性ですらウジンでないかと思ってしまったり、おじさんでさえウジンではないかと思ってしまったり、会う人全員を愛せるような、そんな気持ちになっていたので、もう少し撮影が長かったら、大変なことになっていたと思います(笑)。
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見た目がいいに越したことはないですよね(笑)。
でも、今回のビューティー・インサイドという映画を通して感じたことは、決してこれは、宣伝のために言っているわけではなくて、本当に外見は重要ではないかもしれないと、本気で思いましたね。
役になりきっているときに、いろんな俳優さんが次々と来ますよね。
大勢の俳優さんを見ていて、やっぱり外見だけではなくて、その人だけが持っている、その人だけの魅力とかかわいさというものがあって、そういうものをキャッチすることになるんですね。
そうすると、すべての人を愛する気持ちになれるんです。外見というのはそこまで重要ではないと思いました。
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本当に演技が上手な大勢の俳優さんがウジンを演じてくださったからこそ、映画を見たときに、自然にこの人物は一人なんだと思えることができます。本当にいろんなエピソードがあったんですけれども、やはり中でも記憶に残っているのはキスシーンですね。あれだけ大勢の皆さんと一日にキスをしたので。やはり一生記憶に残ると思います。
(笑いが起きて)列を作って、並んで…。
(日本語で)初めてあった人もいました。初めまして、よろしくお願いします。
キスしましょうかって。そんな雰囲気でした。特別な経験でした。