2020/08/21
“あなたの心の半分の半分があれば十分です――。” 一方的で不完全だが、始まりも成長も終わりも自由な物語。心に傷を抱えながらも、お互いを通して克服し成長していく二人の切なく美しい片思いを描いた純情ラブストーリー。
本作で長い間一人の女性を想い続ける、人工知能プログラマーのムン・ハウォンを演じるチョン・ヘインのロングインタビュー。
以前、「ユ・ヨルの音楽アルバム」という映画をイ・スクヨンさんの脚本で演じたのですが、ストーリーがすごく良くて、 イ・スクヨンさんの文章に魅了されました 。そして今回、「半分の半分 ~声で繋がる愛~」の台本を快く提案してくださったのですが、最初に台本を読んだ時は結構難しさを感じましたね。 1 回読んだだけではしっくりこなくて、なんだか余韻が残る感じでした。ただ、2~3回と繰り返し読んでいるとストーリーが自分の中にすっと染み渡っていく感じがしました。それで、このドラマの台本に大きな魅力と力を感じたので出演を決めました。ある意味では僕にとっては新しい挑戦でもありました。題材も目新しく、人工知能が出てくること自体が新鮮でした。
まずハウォンというキャラクターにはとても脆く繊細な部分があります。でもそれと同時に確固たる芯の持ち主でもあります。口数は少なく言葉よりも行動で示していくタイプですが、初めの方のストーリーにも出てくるように、会いたい人がいればくよくよ悩まずすぐに会いに行くような性格です。そのため、言葉ではなく行動や仕草、表情といった非言語的な表現をする際、大袈裟ではなく、ほどよく見える演技をするために役づくりはすごく悩みましたし、監督とも何度も話し合いました。
チョン・ヘイン…ムン・ハウォン役
作品自体が叙情的な雰囲気があるので、撮影現場の雰囲気もそれに合わせて落ち着いて愁然としている感じもありました。話の流れ上、死という題材が出てくることもあり、ちょっと粛然とした部分もありましたね 。あとAIが出てくるので、撮影現場ではほとんど独り言形式で進んでいました。大抵の場合は演出の方やフロアディレクターの方がセリフを読んでくださっていたのですが、ジスのデバイスのシーン撮影の場合はジス役のパク・ジュヒョンさんがご自身の撮影が無い日も現場に何度も来て無線機で読んでくださったので、撮影時本当に助かりました。
チェ・スビンさんはとても活発で明るいです。撮影スタッフともすごく仲が良くて、彼女が現場に来るだけで雰囲気が明るくなる感じがあります。撮影をする時もよく気を遣ってくださいましたし、共演者が気楽に演技できるように相手の肩の力を抜かせてくれる才能を持っていると思います。撮影中たくさん助けられました。イ・ハナさんはハウォンとは切り離せない重要な役割を引き受けてくださっています。イ・ハナさんの役とハウォンの関係は寂しいものであるにもかかわらず、撮影中は気楽に会話を交わすことができる、頼もしくて信頼できる人でした。
エストニアで撮影をした、夢の中に出てきた母親を引きとめようとしたシーンが印象に残っています。ハウォンは結局、母親への愛情をずっと抱えているんですよね。ハウォンの愛情はジスへの片思いのように見えますが、それが全てではなくて、母親の死後ハウォンが信頼できるのはジスだけだったのに、そのジスもいなくなってしまうので、いつまでも埋まらない母親の不在に対する感情が表れていたのだと思います。エストニアで撮った全てのシーンが印象に残っています。とても美しく綺麗だったんですよね。あと…エンディングでソウの元にまたやってきて、眠っているソウを眺めているシーンも印象的でした。
「いてあげます」というセリフが印象に残っています。誰かにとって、いてあげる存在になるということは非常に大きい意味があるように思います。必ず横にいてあげるというわけでなくとも、相手が自分のことをまるで常に見守ってくれているように思えるというのはお互いがお互いにとって大切な存在ということですよね。くっついていなくても、たとえ遠くに離れていても、その人と一緒にいると感じられるようにする、すなわちその人の一日を満たしているということでしょう? なので「いてくれますか?」とたずねる質問もそうですし、僕がソウに対して「いてあげます」と言うセリフもとても印象に残っています。
今日あった出来事をただ話して、相談を受けたり、冗談も言い合ったり、気になることがあったら聞いてみたりすると思います。
僕は性格が草食系なので草食男子に近いと思います。
僕は前日仕事が忙しかったり、遅い時間に終わったりした時は遅く起きますし、起床時間は規則的ではないですね。早く寝て早く起きたりもしますし。 起きたらすぐに水を飲みます。水でお腹を満たしてから一日を始めます。なんだかかなり現実的な答えですね(笑)。 あとは…ポータルサイトで“チョン・ヘイン”を検索してみて…(笑)。みんなそうだと思いますよ (笑)。
片思いをしたことがない方もいるかもしれませんが、片思いの経験がある方は多いと思うので共感していただける部分もあるかと思います。片思いの経験がない方は、このドラマは自分自身が抱えている守らなければならない大切なものを最後まで離さない、という心情を感じられるドラマなので、そのような点を見ていただければと思います。あと、ドラマがとても叙情的なので、撮影現場でも「このドラマは日本の方々が好きになってくれるんじゃないか」という話が出ました。僕もそう思いましたし、出演者同士でもそういう話をしたんですよね。ですので、たくさん期待していただければと思います。
人工知能プログラマーのムン・ハウォン(チョン・ヘイン)は、対話型スマートスピーカーの動作テストをしている途中で、思い入れのある曲を耳にする。音に惹きつけられたどり着いたのは、閉鎖間近の録音スタジオ。そこにはクラシック専門のレコーディング・エンジニア、ハン・ソウ(チェ・スビン)がいた。ソウと出会ってから、ハウォンのスマートスピーカーは活性化していき…。
チョン・ヘイン、チェ・スビン、イ・ハナ、キム・ソンギュ ほか。