パリ2024パラリンピック車いすテニスの放送日程
写真:SportsPressJP/アフロ
- 4大大会でも行われ、プロ選手も多数存在する、知名度、人気ともに高い競技
- 巧みなチェアワーク、多彩で正確なショットの応酬は見応え十分
- レジェンドの後継者・小田凱人、前回の東京大会のメダリスト上地結衣らに期待
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提供:一般社団法人日本車いすテニス協会
1988年ソウル大会の公開競技を経て、1992年バルセロナ大会から正式競技として実施されている車いすテニスは、2バウンドまでの返球(2バウンド目はコート外に出てもOK)が認められている以外は一般的なテニスと同じルールで行われる。コートの広さ、ネットの高さも同じ、ラケット、ボールなど用具も変わらない。4大大会=グランスラムにも車いすテニスの部があり、プロ選手も多数存在するなど、知名度、人気ともに高い。
男女シングルス、ダブルスに、三肢まひ以上の重度障がいがある選手を対象とする「クアード(男女混合)」のシングルスとダブルスを加えた6種が実施。クアードの選手は障がいの程度により、電動車いすを使用することや、ラケットを手にテーピングで固定することなどが認められている。試合はすべて3セットマッチ(2セット先取制)。
選手たちは片手にラケットを持ちながら車いすを漕ぎ、コート内を動き回る。テニスでは左右のステップと上体の動きだけでもかなりの範囲をカバーできるが、車いすは構造上、真横への移動ができないため、常に左右に回転させ、回り込むように移動させないと返球を続けることができないので、チェアワークが勝負を分けるポイントだ。もちろん、サーブ、ストロークなどテニスの技術と、相手の位置や動きを読んでどう戦略を立てるかも重要。相手の予測の逆をついたり、ネット際にボールを落としたりして前後左右にゆさぶり、最後に空いたスペースに打ち込むという、一般のテニスと同じ組み立てがよく見られる。多彩で正確なショットの応酬、スピーデーで白熱したラリーと、それを断ち切るウイニングショット。いずれも見応え十分だ。
前回の東京大会では、日本パラスポーツ界のレジェンドであり、日本選手団主将でもあった国枝慎吾が男子シングルスで2大会ぶりの3回目の優勝を飾り、地元での金メダルという夢を叶えた。また、女子シングルスで上地結衣が銀メダル、女子ダブルスで上地、大谷桃子組が銀メダル、クアードダブルスで諸石光照、菅野浩二組が銅メダルを獲得と素晴らしい成績を残した。今大会も複数のメダルが期待されている。注目の筆頭は、男子シングルスの小田凱人。まだ18歳でパラリンピックは初出場だが、6月に今大会と同じ会場で行われた全仏オープンで連覇を達成し、4大大会優勝回数を4に伸ばした。名実ともに国枝の後継者に成長した日本のエースが、日本人による五輪連覇を果たせるか。小田から世界ランキング1位の座を奪い返したアルフィー・ヒューエット(イギリス)がライバルになりそう。東京以上の成績を狙う上路、大谷にも期待したい。